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横浜地方裁判所 昭和54年(ワ)774号 判決 1981年7月27日

原告

日本生命保険相互会社

ほか一一名

被告

五十嵐克彦

主文

被告は、別表(一)「保険者」欄記載の各原告に対し、同表「騙取保険金額」欄記載の金員及びこれに対する昭和五四年五月二九日から支払ずみまで年五分の割合による金員を支払え。

訴訟費用は被告の負担とする。

この判決は仮りに執行することができる。

事実

第一双方の申立

一  原告ら

1  主文一、二項同旨

2  仮執行の宣言

二  被告

1  原告らの請求を棄却する。

2  訴訟費用は原告らの負担とする。

第二双方の主張

一  原告らの請求原因

別紙請求の原因記載のとおり。

二  請求原因に対する認否

1  請求原因一の事実のうち、別表(一)の番号欄1、7、8は認め、同表番号欄6、10、12、13、15は不知、その余は否認する。

2  同二の事実のうち、被告が別表(二)の共犯者欄記載の共犯と共謀して故意に追突事故を作出した事実は否認する。

別表(二)の番号欄1の事故には直接関与していないが、斉木和則が原告ら主張の行為をすることを知りながら、その資金を貸渡した。

別表(二)の番号欄2の事故については、斉木和則が原告ら主張の行為をすることを知りながら、同人に西多義孝、進士顕治を紹介した。

別表(二)の番号欄3の事故は知らないし、これに関与したこともない。

別表(二)の番号欄4の事故は、被告が集金の目的でたまたま同乗していたもので、関係者が原告ら主張の行為をすることは知らなかつた。

別表(二)の番号欄5の事実は認める。

3  同三の事実のうち、被告が金の分配の話をしたことも、これを請求したこともない。

第三証拠〔略〕

理由

一  請求原因一の事実のうち、別表(一)の番号欄1、7、8の事実は当事者間に争いがなく、原本の存在成立に争いがない甲第七、第八号証の各一、二、証人富沢義一の証言によつて原本の存在成立を認める甲第一ないし第四号証の各一、二、第五、第六号証の各一ないし三、第九ないし第一一号証の各一、二、証人小松聖亮の証言によつて成立を認める甲第一二号証の一ないし三、第一三号証の一、二、第一四号証の一ないし三、第一五号証、第一六、第一九、第二〇号証の各一、二によると、別表(一)の1、7、8を除くその余の事実が認められる。

二  請求原因二、三の事実のうち、別表(二)の番号欄5の事故にかかる別表(一)の1、7、8の事実は当事者間に争いがなく、その余の事実は、前記一に掲記の各証拠、原本の存在成立に争いのない甲第二一ないし第二五号証、その方式趣旨により公務員が職務上作成したものと認められるので成立を推定する甲第二七ないし第四七号証によつて認められる。

三  以上の事実によると原告らの本訴請求はいずれも理由があるので正当として認容し、訴訟費用の負担につき民訴法八九条を、仮執行の宣言につき同法一九六条を適用して主文のとおり判決する。

(裁判官 菅原敏彦)

原告目録

大阪府大阪市東区今橋四丁目七番地

原告 日本生命保険相互会社

右代表者代表取締役 川瀬源太郎

東京都新宿区西新宿一丁目九番一号

原告 安田生命保険相互会社

右代表者取締役 水野衛夫

同都千代田区大手町一丁目二番三号

原告 三井生命保険相互会社

右代表者代表取締役 田島孝寛

大阪府大阪市北区中之島二丁目二番五号

原告 住友生命保険相互会社

右代表者代表取締役 新井正明

同府吹田市江坂町一丁目二三番一〇一号

原告 大同生命保険相互会社

右代表者代表取締役 福本栄治

東京都千代田区平河町二丁目六番二号

原告 西武ナールステート生命保険株式会社

右代表者代表取締役 森隆夫

同都同区丸の内二丁目一番一号

原告 明治生命保険相互会社

右代表者代表取締役 山中宏

同都目黒区上目黒二丁目一九番一八号

原告 千代田生命保険相互会社

右代表者代表取締役 中島正男

同都中央区日本橋室町一丁目五番の一

原告 興亜火災海上保険株式会社

右代表者代表取締役 前谷重夫

大阪府大阪市南区末吉橋通二丁目三番地四番地の二合併及四番地の一

原告 富士火災海上保険株式会社

右代表者代表取締役 大島隆夫

東京都新宿区西新宿一丁目二六番一号

原告 安田火災海上保険株式会社

右代表者代表取締役 三好武夫

同都同区銀座五丁目三番一六号

原告 日動火災海上保険株式会社

右代表者代表取締役 中根英郎

以上

請求の原因

(保険契約)

一(一) 原告らは、別表(一)記載の各保険契約を締結していた。

(二) 別表(一)「契約者」欄に記載されている訴外の者は、同表記載の対人賠償保険契約を締結していた。

(交通事故)

二 被告は、別表(二)記載の交通事故に関与したが、該事故の態様は次のとおりである。すなわち、被告は保険金騙取を目的として、別表(二)「共犯者」欄記載の訴外人(以下、これを共犯者という。)と共謀のうえ、先行車が被追突車の直前を走行しながら、被追突車の運転者に連絡をとつたうえ突然急制動をかけ、被追突車をその場に急停車させ、よつて被追突車の直後を走行していた追突車をして被追突車に追突せしめる事故を作出したものである。

(保険金詐取と原告らの損害)

三 前記のとおり、本件交通事故は、被告が保険金騙取の目的で共謀のうえ故意に惹起したものであるから、保険金の支払を受けられるものではないのに、保険会社係員を欺罔し、別表(一)「保険者」欄記載の原告らから、同表記載の騙取年月日に、同表記載の金額を、同表記載の騙取保険金の種類記載名下にこれを騙取し、もしくは原告らに支払を余儀なくさせ、よつて原告らは各自これと同額の損害を被つた。

四 よつて、各原告は被告に対し、民法七〇九条及び七一九条により共犯者と連帯して、別表(一)「騙取保険金額」欄記載の損害賠償金及びこれに対する訴状送達の日の翌日である昭和五四年五月二九日から支払ずみに至るまで民法所定年五分の割合による遅延損害金の支払を求める。

別表(一)(その1) 保険契約の内容

<省略>

別表(一)(その2) 保険契約の内容

<省略>

別表(一)(その3) 保険契約の内容

<省略>

別表(二) 交通事故の内容

<省略>

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